似合わない洋服は捨てました

気まぐれに気の向くままに

歴史

相変わらずで、(4)を読み終えました。

乃木将軍の無能さが描かれているといっても過言でないような(4)でした。
わたしが知ってる乃木将軍(といっても、さほど知らないのだけど)は
神様のような存在で、みなに尊敬されて愛されていて
二百三高地(今では映画の内容を忘れたというかきっと見てないのね。)での逸話?かな。
将軍たるものこうあるべきのような
そういうような記憶しかなかったのだけど
この(4)では無能で無策ゆえ多くの兵士を無駄に死なせる作戦しかしていないのですね。

Shinsanに聞くと、司馬遼太郎さんは乃木さんに厳しいらしい。

厳しいのかな?そうではなくてこれが本当の乃木将軍の全てで
昭和の時代が誇張して育てた偶像に過ぎないのかもしれない。
多くを語ることのなかった人だし、
明治天皇大葬の夕に、妻とともに自刃して亡くなった。
とありますから、民衆心理を動かして戦争をする為の
ヒーローに造り上げただけなのかな。
(そうではない逸話も多く残されているみたいです。ただ司馬遼太郎さんが分析するところでは
乃木将軍のとっていた作戦姿勢が理解できなかったのかな?
あああああー!わかんねー!)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%B9%83%E6%9C%A8%E5%B0%86%E8%BB%8D

とにかく、数字がものすごくて、描写はさほどでもないのだけど
こんなにも多くの人が死んでしまった戦争の悲惨さがあまりなく
泣くというより、胸が苦しくなるというより、怒りが沸いて来る(4)でした。


明治に生まれ生きた人は、どうしてこうも純粋でいられるんだろう
疑うことをせず、戦えたんだろう。
大志を抱き続ける事ができたんだろう。
死ぬ事が使命であると信じて疑わず突き進めたんだろう。
わたしにはわからない。
わかりたいと思いながら読みすすめるのだけど

それはまるでタイムマシーンに乗って飛び込んだ過去の現実で
死なないで。死んじゃダメ!って
白襷隊の前で両手広げているのに、相手には見えていないような
無力である自分を嘆くような、そんな不思議な気持ちを引きずる一冊です。

この本を人に勧めるにはこの先に進まないとわからないのかな。


はぁ。ちょっと読書疲れっす^^;