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映画 天外者(初日)

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#天外者
朝一観てきました!
予習はしたつもりでも、映画の時間軸の流れの速さに少し戸惑いつつ
はるとの出会いから生麦事件をきっかけに薩英戦争になり、その時に薩摩藩が上海で買い付けた船を港から隠す為に奔走していた五代才助(のち友厚)は英国の捕虜になってしまう。

(歴史上から抹殺されたかのような扱いで史実で表舞台に出ず埋もれてしまっていたのはこの事が原因なのだと思う。それくらいあの時代捕虜になるという事は恥じだったんだと思う)

捕虜になりつつも、船上では優遇されていたと本には書いてあったのだけれど、英国船内にて薩摩の対英国に対する武器の多さや逃げれば滅ぶと知っている薩摩人の戦への意気込み等一世一代のホラを吹き与え英国の士気を弱らしめた。(このシーンが怖いくらい素敵です)

英国船がそのまま横浜へ帰港すると裏切り者として追われる身となり、それでも身を隠しつつ長崎へ帰り着く。
その時には、はるは身請され英国へ旅立っていた。

前半のこの流れと同時代存在し交流もあったのだろうとする坂本龍馬岩崎弥太郎、伊藤弘文との交流がベースです。

これ位は本を読んで知り得た事と同じ

過去、確かに存在した日本を諸外国と対等に
男女の分け隔てなく、出生に関係なく仕事に就き
夢を描ける国にと夢を描きながらも生き急いだ若者達の群像劇

天外者とは五代友厚のみならず、その時代を未来を切り開いた先人達を指すのだと思う。

三浦春馬さんの作品はかなり観てきたはずなのに
スクリーンの中には、今まで彼が演じた誰でもない
五代友厚が居たとしか言いようのない映画でした。

何度も愛すべき人との別れがあり、特にはるとの別れののちの彼の目は少し沈みがちの様に感じました。
それはギラギラと輝いていた夢を描いていた青年の目から日本を国の未来を信じて実務に当たっていた友厚そのもののように感じます。

刀で人を斬っても何も変わらんと髷を落とし、刀を持たず政治家から商人へ転身した後、大切な友を暗殺で失い母を失い、自分の身の先を知り行動した
金も名誉も要らぬ目的こそが国を大きくするのだと信じて突き進んだ五代友厚の演説は熱く心に響きます。

果たして彼等が夢見たこの国の未来に生きる者として
彼等に恥じることがないのかどうなのか

映画を見終わって感じるこの平和と世界の危うさに
このままで良いのかと、ちっぽけな自分に問う事で答えは出なくても考えさせられる映画でした。

三浦春馬さんが好きで観に行った映画です。
誰かに勧めるとすると
まず行く前に生麦事件と薩英戦争は予習してからと伝えたい。それくらい(知っているだろうが大前提)速い展開でナレーションがある訳でもないです。

天外者のタイトルシーンには大きな拍手を送りたくなる
そしてエンドロールでこの映画に携わった全ての人に心から感謝したくなる映画でした。

三浦翔平さんの龍馬も西川貴教さんの弥太郎も森永さんの伊藤博文も実にしっくりくる。特に前半緊張するシーンが多い中の弥太郎と伊藤博文さんの愛らしさにはほっこりする場面も

蓮佛さんの凛とした清い佇まいも素敵でした。
丸山智巳さんの勝海舟も好き

もっとじっくり観たいから何度か通います。

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