映画天外者に通いつめていますが。
まだ見ていない方がいらっしゃったら
ある程度の予習は必要かと思います。
そして、史実とそうではない部分の見極めも大事かと思います。
そう。好きで見ている映画だからこそ知っていただきたい。
遊女はるは架空の人物です。
おそらく、五代友厚(才助)に芽生えた富国論を決定づけるエピソードが必要だったんだと思うのだけど、そうじゃない。そうじゃないよと思わずにいられない。
恋事はなくても良かったんです。この映画には。
母を想う気持ちと、妻豊子を想う気持ち、それから子供達への愛を描くだけでも十分に五代友厚を描けたんじゃないかと想います。
そして、映画で描かれなかった金銀分析所設立からの鉱山王として
それから、力を入れた活版印刷(日本で始めての英和辞典出版)
それから、失敗してしまった藍染
そして、名だたる大阪の実業家と設立した会社を回想シーンとテロップだけでも入れて欲しかった。
そういう史実をすっ飛ばして家の権利書はどこだ!と箪笥の引き出しを捜すシーンは
ただの「お金のやりくりも出来ずにお金を借りるから借金が残ったの?」という印象になってしまう。残念すぎる,,,
借金は藍染事業がうまく行かなかったのが原因です。
それまでは、官に戻るよう促されても「それほどの資金では成すべき事ができない」と断るほどだったエピソードが新五代友厚伝に記されていました。
もっとなんとかならなかったものか。。。
それから、疑われた北海道開拓使官有物払下げ事件に少しでも触れると
あの演説のシーンも嫌われて(妬みの感情)いた意味も理解できた。
そして捕虜になって長崎に戻り匿ってもらいながら書いた五代友厚上申書により
薩摩チルドレンを率いて留学し、パリ万博への出展を契約した事などを盛り込んで欲しかった。
+++前置き長くてすみませんw+++
そんなわけで、より知るために「薩摩藩英国留学生」という本を取り寄せました。
もう絶版になっているのかな。新書ではなく中古で購入
中には早々に、てんがらもんと呼ばれていたエピソードなどもあり
それから、細かに追いかけた薩摩チルドレンのその後も書かれていて
幼少時受けた武士と留学してから影響された西洋人との思想の挟間で揺れながら過ごしたその後
不幸にも行き倒れのように最期を遂げた人も
または、日本に帰らずアメリカで葡萄酒王と呼ばれるまでに活発な経営をした人もいて
激動渦巻く中生きた若きエリート達の運命に翻弄されながらも
自分達の生きている意味を模索していたのではないかと感ずるエピソードもあり
読んで良かった本でした。
映画天外者では今上映後数分だけ特別映像が足されています。
中でも、ラストの演説シーンに集まってくださったキャストとエキストラの方へ少し照れながら
でも、参加される皆さんへの配慮を込めた挨拶をするいたって普通の、ごくごく普通の29歳の三浦春馬さんと五代友厚になった演技とのギャップに泣けてしょうがない。
彼はなぜ...と
どうしても考えてしまうので
映画館を出てからはずんずん無心で歩いて家に帰るようにしています。
あと1回だけ見に行こう。
この服はグラバー邸を訪れた時かな。
グラバーを演じられたロバートアンダーソンさんのインスタから
それにしても、この時代の男性の洋装が好きだわ。
白シャツにリボン(ネクタイってこの頃はまだなかったのかな)
ふんわりしたスカーフっぽいものを着けていたりもするし
帽子も懐中時計もスリーピースもコートも素敵。
衣装さんや円卓にならぶ伊万里焼等小道具さんのの素晴らしいお仕事も必見です。
そうそう。あの時代、ひらがなってあったの?←調べようっと♪