似合わない洋服は捨てました

気まぐれに気の向くままに

読書

坂の上の雲(6)の半分くらい進みました。

主人公の1人である秋山好古が受け持つ左翼に
敵攻撃が集中する部分とバルチック艦隊が進まずにいるあいだに
日本軍の軍艦はドックへ入ることができるだけの戦争の余白部分のようなところ


この中に明石元二郎の活躍が「大諜報」という章であります。
そのまっただ中。

明石元二郎wikiにて

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%98%8E%E7%9F%B3%E5%85%83%E4%BA%8C%E9%83%8E


司馬遼太郎さんが書かれていることが全てというわけではないにしろ
どきどきする展開です。

今で言うと、「やぼったくて、背も低くて、洋服にも無頓着なイケてないおっさん」が実はスパイだったという話ですが
その任務遂行レベルはかなりなものです。(書かれている全てが本当でないにしろ)


なんとなく、司馬遼太郎さんがこの小説を書いた意味のようなことが
書かれていました。
自分なりに解釈すると
戦後、小国であった日本が軍事力で大幅にまさっていたロシアにこの日露戦争で勝ったのは
勝つべくして勝ったのであると、時のジャーナリストが戦後すぐに正確に検証をし論文としてでも発表しなかったゆえに
軍への半ば宗教的な信仰心のようなもの(神憑かり的な躍進)を残してしまったことによる功罪を説いているのではないのかな。
その後、日本が参戦する戦争への影響を考えると、この時にしっかり検証すべきことがらが
放置されつづけた為にあのおろかな戦争があり、悲惨な結果を産んでしまったんだよと。
そう説かれているような気がしてきます。

とにかく熱い文章が続きます。