似合わない洋服は捨てました

気まぐれに気の向くままに

未来に託す

回天の群像

回天の群像

回天の群像を読み終えました。
わかっていたようで、わからなかった部分
どこかで、特攻を批判していた部分
東京裁判で裁かれた人々
靖国神社の意味

昭和という時代に生きながらも
この本の中に出て来る回天に志願した若者の志しは
江戸末期から明治の初めに生きた人々と共通する何かがあるような
そんな気持ちになりました。

今の日本を彼等は知る由もないのだけれど
彼等が命を捧げて守ろうとした日本でないのは確かです。


創案者黒木大尉の母の子供に対するしつけの言葉が印象に残りました。

「百人の人に笑われても一人の人に誉められるよう
百人の人に誉められても一人の正しい人に笑われないよう」
「正直で曲がったことはしない」

下呂楠公祭事務局長の橋本さんという方の言葉です。

「身内を大事にするという思いは、結局は、国民を大事にすることにつながるんです。
黒木少佐は、家族を愛し、国を愛して戦った。
悲惨な兵器を作ったという見方もあるが、それしか方法がなかあったわけですから、
当時に思いをはせて、そこまで思いきってやってくれたと感謝こそすれ、
批判するのは間違っている。そういう人に対する感謝の心を失っていることが今の日本をおかしくしている。
今の世相をみると、立派なことを言ってはいるが、実際は自分の利害しか考えない人が多い。黒木少佐から学ぶべきことはたくさんある」

右とか左とか、そういうんじゃないんですけど
戦後、というより敗戦後の教育しか受けられなかったわたしたち昭和世代は事実を知るということが大事なのかもしれないと思いました。


息子と娘にね、この本の話をしようと思ったら嫌がられました。
育て方とかもあるのかもしれないけど、彼等がまたわたしのような年令になった時に思い出してくれればいいのかな。。
ちょっと寂しかったです。