気に入ったドラマや映画は繰り返し見てしまう派なのだけど
このアイネクライネナハトムジークもそんな映画です。
小さな町で起こる出会いの奇跡と縁の連鎖を
10年の時間が経て起こる彼らの小さな日常の変化
◆ ◆ ネタバレあり ◆ ◆
「枝が折れる」場面が数箇所あって
それぞれの起点になっている気がする。
公園でいじめの現場に居合わせた佐藤が踏む小枝
耳が聞こえない、いじめられていた少年の前で枝を折るウイストン小野
さちさんに気持ちを伝えようとバスを追いかける佐藤が踏んだ小枝
ボクシングの会場で応援に来ていたあの時の少年が立ち上がり追った枝
公園では、耳が聞こえない少年をいじめていた同級生を止める音になり
ウイストン小野が太い枝を折り少年に勇気と希望を与え
バスを追いかけていた佐藤にさちさんが気付く音(実際には聞こえないだろうけど)であり
ボクシングの試合場で負けそうになっている小野への力になる
(そして、最後試合会場を後にしつつ藤間さんの娘ちゃんが少年が落とした枝を拾う)
人の縁って不思議だけど、こうやって世代を超えて繋がっているのも
実際にはあるんだろうなあ。
出会いが大事じゃなくて、あとで「ああ、この人と出合って良かった」と「ラッキーだったなオレ」って思える事が大事なんだ。
不器用だけど、強くもないけど、優しさ溢れる佐藤が好きです。
あー。でも、休みの日にどこか行こうって誘ったら「どこに行く?」って言いそう。で、さきさんが(たまには決めてよ)って思うんだろうな。
この世界は今もずっと続いてて
みんな幸せに暮らしているんじゃないかなと
そう思える映画です。
見る度にほっこりする