7千500万の借金は見に覚えがない。あっても、それはわたしが書いたものではない。
開店から8年目、業績は悪化するばかり
経理でという話はとおに消えて、店長代理と名乗るようになった
名刺は作ってくれなかったけれど、実際店舗を回す事も多くなった。
給料を減らすように言われて、納得がいかなかった。
もうすっかり実働していたのはわたしだったから
(店舗の重要な調整等はしていなかったけれど)
そこで、役員から外してもらい借金をゼロにしてくれるならと話をした
弟は逆上した。
借金から逃げるのかと
いやいや、わたし書いてません。
そんな借金あんた達が勝手にしたことでしょ。
書類見せてくれれば、筆跡が違うことくらい一目瞭然だし。
その日、弟は「俺が辞める!」と会社の鍵をデスクに叩きつけて出て行った。
明日の朝の段取りを淡々と進めた。