「埠頭」
埠頭に車を止めて
友達が缶コーヒーを買いに行った隙に
隠れようと手を引っ張られた
きゃーきゃー言いながら
倉庫の前に高く積まれたパレットの影に隠れた
声を潜めて話した
一瞬の沈黙
「遠距離」
大好きだった
毎晩電話で話してた
遠距離だった
会いに来てくれた
考えを整理したり心を落ち着かせる為に
いつも１人で歩いてた河川敷を案内した
「いつも頑張ってるね。えらいよ。」
そう言ってくれた
背伸びした
「カキ氷」
ピンクのカキ氷
「粉雪」
酔っ払ってた
歩きながら歌ってた
大丈夫かと心配して
腕を掴んで支えてくれた
小道に入った
粉雪が舞い落ちた
「ねえ、見て粉雪」
「電車」
初めての二人だけの日帰り旅
帰りの電車
疲れて眠ってた
目を覚ますと隣にいた
にっこり笑って目を閉じた
